東京都中央区のマンション条例の解説

以下、逐条解説。


中央区マンションの適正な管理の推進に関する条例

平成二十一年三月三十日
条例第八号

中央区マンションの適正な管理の推進に関する条例
目次
第一章 総則(第一条―第八条)
第二章 適正な管理を行うための建築時等の基準(第九条―第十四条)
第三章 適正な管理の推進(第十五条―第十七条)
第四章 雑則(第十八条)
附則
第一章 総則

(目的)
第一条 この条例は、中央区(以下「区」という。)の区域内(以下「区内」という。)のマンションの管理に関し必要な事項を定めることにより、良好な都市環境の形成及び地域社会の健全な発展を促進し、もって安全で快適なまちづくりの推進に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 マンション 区内の地階を除く階数が三以上の建築物のうち、共同住宅(その他の用途を併用する場合を含む。)の用途に供するものをいう。
二 建築 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号。以下「法」という。)第二条第十三号に規定する建築又は建築物の用途の変更(法第八十七条第一項において準用する法第六条第一項及び法第六条の二第一項の規定による確認を必要とする用途の変更に限る。)をいう。
三 建築主 マンションに関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
四 居住予定者 マンションの購入又は賃貸に係る契約を締結し、当該マンションに居住を予定している者をいう。
五 居住者 現にマンションに居住している者をいう。
六 所有者等 マンションの所有者及び区分所有者並びに管理組合をいう。
九 管理業者 マンションの所有者又は管理組合から委託を受けて当該マンションの管理を行う者をいう。

解説
1号、2号 本条例の規制対象は、3階建で以上の共同住宅である。すなわち、2世帯以上の住居に供する3階建以上の建物が対象であり、住居が2世帯以上あれば、一部が事務所や店舗、倉庫などに使用する場合でも、「マンション」として、本条例の規制の対象となる。
  なお、住居部分が1世帯のみで、事務所など住居以外の部分を含む場合は、共同住宅ではないので、本条例の規制の対象外である。
(例)
  3階建で以上の店舗兼住宅の場合、
  住宅部分が1世帯のみ → 規制対象外
  住宅部分が2世帯以上 → 規制の対象

3号 この条例は、新築の建物を規制の対象とし、既存の共同住宅を対象としない。ただし、倉庫や事務所を住居に改装する場合などで、建築確認が必要な場合は、新築と同様、本条例の規制の対象となる。


(適用範囲)
第三条 この条例は、マンションの建築及び当該建築後の管理並びに既に存するマンションの管理について適用する。

(区長の責務)
第四条 区長は、マンションの適正な管理を推進するため、マンションの調査の実施及び状況の把握に努めるとともに、必要な施策を実施するものとする。
2 区長は、マンションの適正な管理を推進するため、必要があると認めるときは、建築主、所有者等及び管理業者に対し、マンションの建築及び管理について必要な指導及び助言を行うものとする。

(建築主の責務)
第五条 建築主は、良好な居住環境及び地域環境を確保するため、建築後の管理が適正に行われるようにマンションの計画及び建築をするよう努めなければならない。

(所有者等の責務)
第六条 所有者等は、適正化法その他の関係法令、指針及びこの条例等の規定に基づき、自己のマンションを適正に管理するよう努めなければならない。

(管理業者の責務)
第七条 管理業者は、受託したマンションの管理業務を誠実に履行するとともに、マンションの適正な管理に資するため、所有者等に対して当該マンションの管理に関する情報の提供及び助言を行うよう努めなければならない。

(居住者の責務)
第八条 居住者は、居住するマンションの管理規約又は使用規則その他これらに類する規程を守るとともに、良好なコミュニティの形成及び振興に努めなければならない。

第二章 適正な管理を行うための建築時等の基準

(マンションを適正に管理するために必要な施設及び設備の設置等)
第九条 建築主は、マンションを建築しようとするときは、当該マンション又はその敷地内に管理人室その他の区規則で定めるマンションを適正に管理するために必要な施設及び設備を設けるものとする。ただし、区長がやむを得ない理由があると認めるときは、この限りでない。
2 建築主(建築主がマンションの所有権を第三者(区分所有者を除く。以下同じ。)に譲渡した場合又は建築主からマンションの所有権を譲渡された第三者がそれ以外の者(区分所有者を除く。以下同じ。)にマンションの所有権を譲渡した場合は、当該第三者及び当該それ以外の者を含む。以下次項、第十二条及び第十三条において同じ。)は、マンションを建築しようとするとき(販売し、又は賃貸しようとするときを含む。以下次項及び第十二条において同じ。)は、建築後のマンションを適正に管理するため、区規則で定める管理人による管理体制を整備するものとする。ただし、これと同等の管理ができると区長が認めるときは、この限りでない。
3 建築主は、マンションを建築しようとするときは、区規則で定める事項その他の居住者の遵守事項を定め、その内容を居住予定者に対して周知するものとする。

解説
100平方メートル未満の敷地に建築する共同住宅については、1項および2項の対象から除外される。(条例14条、規則8条)
すなわち、敷地面積100平方メートル未満の場合は、下記規則3条のうち、1項各号、2項各号を備える必要がない。

中央区マンションの適正な管理の推進に関する条例施行規則
第三条 条例第九条第一項に規定する区規則で定めるマンションを適正に管理するために必要な施設及び設備は、次に掲げるものとする。
一  管理人室
二  管理を行う者の連絡先を明示する表示板
三  廃棄物の保管場所又は保管施設
四  自転車駐車場
五  前各号に掲げるもののほか、マンションを適正に管理するための施設及び設備として区長が必要と認めるもの
2 条例第九条第二項に規定する区規則で定める管理人による管理体制は、マンションの総戸数に応じて区長が別に定めるところにより、管理人を巡回させ、駐在させ、又は常駐させる方法で管理する体制とする。
3 条例第九条第三項に規定する区規則で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 周辺道路等への自動車、自動二輪車、原動機付自転車及び自転車の駐車の禁止に関すること。
二 騒音の発生その他近隣住民への迷惑行為の禁止に関すること。
三 廃棄物の排出方法に関すること。
四 前三号に掲げるもののほか、居住者の遵守事項として区長が必要と認める事項


(災害対策用の施設等の設置)
第十条 建築主は、マンションを建築しようとするときは、当該マンション又はその敷地内に区規則で定める災害対策用の施設及び設備を設けるよう努めるものとする。

解説
100平方メートル未満の敷地に建築する共同住宅については、本条が適用されない。(条例14条、規則8条)

(コミュニティ形成に必要な施設等への配慮)
第十一条 建築主は、マンションを建築しようとするときは、居住者間の良好なコミュニティの形成を推進するため、当該マンション又はその敷地内にコミュニティスペースその他の区規則で定める居住者間の交流を図るために必要な施設及び設備を設けるよう配慮するものとする。

解説
100平方メートル未満の敷地に建築する共同住宅については、本条が適用されない。(条例14条、規則8条)

(コミュニティ形成への協力)
第十二条 建築主は、マンションを建築しようとするときは、建築後のマンションの居住者と当該マンションの存する地域の住民とが良好なコミュニティを形成できるよう必要な協力を行うものとする。
2 建築主は、マンションを建築しようとするときは、前項の良好なコミュニティを形成するため、居住予定者に対して、区規則で定める事項を周知するものとする。

(報告の義務)
第十三条 建築主は、第九条から前条までの規定について、区長からの求めに応じ、必要な報告をしなければならない。

(適用除外)
第十四条 第九条第一項及び第二項、第十条並びに第十一条の規定は、区規則で定める面積未満の敷地に建築するマンションについては、適用しない。

解説
100平方メートル未満の敷地に建築する共同住宅については、本条例の規定が一部適用が除外される。

中央区マンションの適正な管理の推進に関する条例施行規則
第八条
条例第十四条に規定する区規則で定める面積は、百平方メートルとする


第三章 適正な管理の推進
(マンションを適正に管理するために必要な施設及び設備等の維持)
第十五条 所有者等は、第九条第一項の規定により設けられた区規則で定めるマンションを適正に管理するために必要な施設及び設備、同条第二項の規定により整備された区規則で定める管理人による管理体制、第十条の規定により設けられた区規則で定める災害対策用の施設及び設備並びに第十一条の規定により設けられた区規則で定める居住者間の交流を図るために必要な施設及び設備を維持するよう努めるものとする。
(計画的な修繕等)
第十六条 所有者等は、自己のマンション並びにその敷地内に設けられた施設及び設備について、長期修繕計画を作成するよう、及び適時適切な修繕を行うよう努めるものとする。
2 所有者等は、自己のマンション並びにその敷地内に設けられた施設及び設備に係る劣化診断等を行うよう、及びその結果に基づき前項の長期修繕計画について必要な見直しを行うよう努めるものとする。
(コミュニティの振興)
第十七条 所有者等及び居住者は、マンションにおける安全で安心かつ快適な生活を確保するため、居住者間及び居住者と当該マンションの存する地域の住民とのコミュニティの振興を図るものとして区規則で定める事項に取り組むよう努めるものとする。
第四章 雑則
(委任)
第十八条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。
附 則
1 この条例は、平成二十一年十月一日から施行する。
2 この条例の施行の際、現に行われている次の各号のいずれかの行為に係るマンションの建築及び当該建築後の管理については、第九条から第十五条までの規定は適用しない。
一 法第六条第一項法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)に規定する確認の申請
二 法第六条の二第一項法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の確認を受ける際に必要となる書類の提出
三 法第十八条第二項法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による計画の通知

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